探偵は語り方が違う

それにしても、最初この小説を読んだとき、「自分」という一人称は不思議な感じがした。マーロウが「自分」と言っていたら、おもしろいかもしれない。私立探偵が二等兵みたいに見えてくるかもしれない。それではまるで野間の「真空地帯」にでてくる木谷みたいである。
てなことを考えながら、昨日は帰宅した。ところで、自分の反対語はなんだろう、ということも考えた。おまえ、という意味では貴様ということになるが、

機械的に反対語をつくると、貴分ということになるのだろうか。
「そういうふにゃふにゃした態度をとる貴様は、はんぺんだ」というハードボイルド文は、たとえばこの反対語を使うと「きぶんははんぺんだ」になるのであろうか。

といったばかなことを考え、ひとりでにやにやしながら、家へ向かう夜の坂道を登ったのであった。

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